えげつないくらいに生々しい音がするケーブルを入手

音楽の録音は様々な国で行なわれます。
録音が終わると、マスタリングなどの調整が施されてマスター音源となります。
その後CDとして商品化され、様々なレーベルから販売されます。

録音の際に使われるケーブルにもお国柄があります。
アメリカではベルデン。イギリスにはバイタルというプロ用ケーブルメーカーがあります。クラシックのDECCAやEMI、ロックなどの録音にはバイタルのケーブルが使われるそうです。アビーロード・スタジオで行なわれたビートルズのレコーディングにも使われたと言います。日本ではモガミやカナレが使われるそうです。我が国の二大ケーブルメーカーで世界的にも有名です。

それぞれに個性があり音の違いが多少あります。と言っても非常に高い次元での話です。プロ用のケーブルですので生の音を基準に作られています。どれも一流ですので、どのケーブルでどのような録音のものを聞いても素人にはその違いはほとんどわかりません。

ただ厳密に言うと、私たちがCDなどを再生する時には、アメリカ録音のものはベルデン、イギリスならバイタル、日本ならモガミやカナレのプロ用ケーブルを使えば、それぞれの録音のベストであろう音を聞くことができるというわけです。

聞くCDによってケーブルを繋ぎ換える、という楽しみ方もできるということです。オーディオメーカーのケーブルを換えると音が変わるという低次元なものではありません。どれもプロ用ですので音質は確かです。基本的な部分をしっかりと押さえた上での音の違いです。しかもプロ用のケーブルは安価です。法外な値段のケーブルは一切必要ありません。かなり高度な楽しみ方だと言えます。

そう言えばドイツ製のケーブルを見たことがありません。
クラシックはドイツ録音が多く、持っているCDの大半がドイツのグラモフォン・レーベルです。アメリカ、イギリス、日本があって、ドイツ製が無いのは寂しいと思っておりました。

ある日プロケーブルのホームページを見ていたら、新製品があることに気が付きました。ドイツ製のケーブルです。

録音が趣味の方なら、ノイマン(Neumann)のマイクロフォンはご存知でしょう。

そのノイマンのインターコネクトケーブルです。

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ノイマン社はベルリンに本社を置き、ほとんどのプロのスタジオで使われると言われるマイクロフォンで世界的に有名です。ただマイクがノイマンだからといって、マイクケーブルまでもノイマンのものが置いてあるわけでは無く、違うメーカーのものを使っているケースが多いそうです。ドイツでの録音では勿論ケーブルもノイマンが使われるそうです。

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早速注文しました。

CDプレーヤー⇒アナログミキサー間には、ノイマンのメスXLR端子・TRSフォーン端子

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アナログミキサー⇒パワーアンプ間に両端XLR端子のケーブルに繋ぎ換えました。

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試聴はPC再生で行ないました。

しっかりとした被覆ですが88770より柔軟性に優れ、取り回しのし易いケーブルです。

何曲か聞いてみた印象を。

まず音が出た瞬間、背筋に寒気が走りました!

「えげつないくらいに生々しい音」がしました。リアルなどというスマートなものではありません。

グラモフォン録音の最たるものと言える、カラヤンが最晩年に指揮したベルリン・フィルとのブラームス交響曲全集の中から交響曲第1番(‘87録音)を聞いてみました。



カラヤンとベルリン・フィルの演奏を聞いて連想するのは、肉汁滴るカロリーたっぷりのハンバーグステーキです。筋肉質な音を出すのがベルリン・フィルの特徴です。

この曲は、腹の底に響くようなティンパニの連打から始まりますが、程なく妙な気配を感じました。指揮者や奏者達の息遣いのようなものが感じられるのです。以前よりオーケストラに近いところで聞いているような聞こえ方です。何という生々しい音!
固唾を呑んで聞き入りました。演奏が終わったと同時に、思わず拍手をしてしまいました。そして込み上げるものが・・・

とても濃密な音です。一面に音が隙間無く敷き詰められているかのようです。それは身動きが取れないほどガチガチに固まったものでは無く、細かい砂のようにサラサラで、絹のスカーフのようにしなやかさがあり、しかも透き通っていて向こう側が見える、というような感覚です。
何言ってんだかよくわかりませんが(笑)。
ベルデンには、この音の敷き詰められた感がもう一つ足りなかったのかなと思えます。

横の広がり感、奥行き感が増して、立体的な音になりました。各楽器の位置も手に取るようにわかり、ステージの上にいる奏者達が見えるようです。
S/N比も高くなったと感じました。静寂の中から音楽が聞こえてきます。掻き消されて聞き取り難かった楽器の音も聞こえるようになりました。生の演奏でもそう無いことですが、演奏している全ての楽器の音が聞こえると言ってもよいほどです。

高域は十分伸びていますが、耳当たりが優しくてキンキンすることが全くありません。
嬉しかったのが、シャルル・デュトワ指揮モントリオール交響楽団のサン=サーンス 交響曲第3番「オルガン」のオルガンの低音がしっかり出たことです。



ベルデンより低音がストレス無く出ます。そのせいか、全体的に重心が下がった感じがします。情報量が圧倒的で、以前にも増して演奏に迫力を感じます。

DECCAやEMIなどの録音も聞いてみました。ドイツ録音を聞くのに最良なケーブルという枠を超えています。どの録音を聞いても全く違和感が無く、濃密でクリアな音です。ベルデンよりこのノイマンで聞く方が楽しめます。

もう一つ凄かったのが協奏曲です。
ソロのピアノやヴァイオリンがオーケストラの手前で鳴っているのがよくわかります。全強奏時でもバックのオーケストラに掻き消されることが全くありません。存在感が強烈で、陶酔したようなソリストの顔が見えるようです。特にヴァイオリンでは、弦と弓が擦れるときの軋みのような音までハッキリ聞こえて、物凄くリアルです。ゾクゾクしました。

高級オーディオケーブルにあり勝ちな、取って付けたような響きは皆無で、ホールによる響き具合の違い、オーケストラによる音の違いを明確に再現します。クラシックにはノイマンがベストマッチだと思いました。

クラシック以外はどうか?

久保田早紀のアルバム「夢がたり」を聞いてみました。



最初の曲は、故・羽田健太郎のピアノ・ソロから始まります。これがまさにピアノの音です!
センターからやや右寄りの位置で鳴っているのがはっきりわかりました。素晴らしい音像定位です。久保田早紀が、2本のスピーカーの間に立って歌っているようです。鳥肌が立ちました。
「異邦人」を母に聞かせてみましたら、「とても澄んだ音」と申しておりました。

松山千春のアルバム「起承転結9」を聞いてみました。



千春の声がえげつないくらいに生々しく、口の動きが見えるようでした。
プロケーブルに寄せられる数々のコメントの中に、「生々し過ぎて逃げ出したくなる」という表現がよくあるのですが、まさにそのような気持ちになります。

ポップス、ジャズ、フュージョン、ロックどれも素晴らしいです。
いずれも情報量が多く濃厚な音ですが、見通しが良く立体的です。ヴォーカルが実に生々しく聞こえます。バックで演奏している楽器の位置もよくわかります。ベースのリズムにも重苦しさが無く、切れがあります。

どんな音楽を聞いても違和感がありません。このケーブルがあれば全てのジャンルをカバーできそうです。

いろいろな曲を聞きまくりました。トイレに行くのも、食事をするのももどかしいほどでした。
ケーブルを換えて興奮したのは久しぶりです。

私のシステムにピタリとはまりました。求めていた音が遂に現実化した感があります。
インターコネクトケーブルはノイマンに決定!

本ケーブルは、元々マイクケーブルとして作られたものです。プロケーブルにてマイクケーブルとして1本売りもしております。ノイマンのマイクロフォンをお持ちの方は、是非使ってみていただきたいと思います。完璧な録音が実現すること請け合いです。

オーディオメーカーの数万円以上のケーブルなどは子供騙しに過ぎないと感じます。このケーブルを使ったが最後、他のケーブルは馬鹿馬鹿しくて使う気にならなくなります。

恐ろしいケーブルです、これは。

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