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zoom RSS デジタル録音の功罪

<<   作成日時 : 2013/01/22 00:45   >>

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パーヴォ・ヤルヴィ指揮 フランクフルト放送交響楽団演奏
ブルックナー 交響曲第5番について。




演奏はとても素晴らしいのですが、音質に関しては苦言を呈したいと思います。

7番や9番の時もそうだったのですが、音が前に飛んで来ないという印象が拭えません。遠くの方で演奏しているような気がしてなりません。防音などを施した専用の部屋ではないので音量にはかなりの制約がありますが、許されるレベルまで音量を上げて聞いてもあまり音圧を感じないのです。

弱音部分、特に冒頭のコントラバスのピツィカートは全く聞こえません。7番や9番の時も、冒頭の弦のトレモロは聞こえませんでした。私の視聴用機材は、Mac mini(CD・SACDをリッピングしてファイル化)。Audirvana Plus。RMEのFireface 800。Allen&HeathのWZ3 14:4:2。CROWNのD-45。感度100dbを誇るElectro-VoiceのTX1152。ケーブル類も全てプロ仕様。これらを以ってしてもです。ハイエンドと言われるオーディオ製品でも、相当な音量にしなければ冒頭部分は恐らくまともに聞こえないと思います。これが聞こえるような音量にすると強奏時にはとんでもない爆音になるはずです。

本盤はライブ収録ですが、どこかこじんまりと纏まった感じでライブの温度感のようなものが伝わって来ません。まるでスタジオ録音のような聞こえ具合です。生演奏を客席で聞いていてピアニシモが聞こえないなどということがあるでしょうか?

DAWソフトで第1楽章の波形を見てみました。

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ピーク時に比べると冒頭の部分は波形の体を成していません。

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拡大画面(下段)でようやく細かなギザギザが確認できました。

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これでは聞こえるわけがない。

試しに冒頭部分を、1段階だけ音量を上げるような編集をして聞いてみました。

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この方がよほど自然。音質も何ら問題ありませんでした。

「クラシックの最新録音のダイナミックレンジを落としたら、クラシック録音レーベルとしては品質を否定することになり自殺行為。JPOP録音とは違う」という話を聞いたことがありますが、果たしてそうでしょうか?’76録音(アナログ)のカラヤン&ベルリンフィルや’96録音(デジタル)のヴァント&ベルリンフィルなどのCD、あるいはコンサートの模様を収録したDVDでは冒頭部分は音量をそれほど上げなくともしっかり聞こえます。別に雑音が乗るわけでもないし品質が落ちていると感じることもありません。寧ろ実演に近い音量で好ましいとさえ思えます。そういう録音も結構あるのです。何もJPOP録音並みの大きな音量にしろというわけではなく、実演で聞くのに近い状態に編集するべきだと言っているのです。少しくらい弱音部分の音量を上げる。仮にJPOP録音並みの音量にしたとしても、それで品質が落ちるようではその録音・編集機材はろくなものではなく、エンジニアの実力も大したことはないと言えます。そんなレーベルは生き残れません。

録音がデジタル化されて理論的に雑音から開放されたことで、数値上は広大なダイナミックレンジに設定できるようになりました。ところが弱音部分をスピーカーが音にすることができず人間の耳では聞き取れない箇所が現れるようになります。これでは意味がありません。録音はデジタルでも再生時にはアナログ信号に変換されます。デジタルとアナログではダイナミックレンジ、特に弱音部分に差があります。再生しても弱音部分が音になり切らないのでほとんど聞こえないケースが圧倒的に多いのです。モニタールームであれば爆音で聞くことも可能ですが、視聴者は必ずしもそのような環境で聞いているわけではありません。もう少し実際の聞こえ具合や再生機器の性能、視聴環境を考慮すべきです。数値に拘るデジタル録音の弊害と言えましょう。一考の余地があると思います。最新のデジタル録音よりも昔のアナログ録音の方が聞き取りやすく、ストレスなく音楽を聞くことができると感じるのは私だけでしょうか?

追記:

’96録音(デジタル)のヴァント&ベルリンフィルの波形

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’76録音(アナログ)のカラヤン&ベルリンフィルの波形

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両者とも音量を上げる編集は全く施していません。それでも冒頭のコントラバスのピツィカートの部分の波形が確認できます。ヤルヴィ&フランクフルト放送響のものと比べると明らかに違うのがわかると思います。
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